X「ところでどうしたんだその右目。包帯巻いて・・なんか変なことして怪我したのか?」
クロ「いーや、ちょっと改造してな・・」
X「改造?」
クロ、包帯を解く。すると、右目周辺が機械化され、右目部分が筒のようになって、赤く光っている。
X「な・・・!!」
クロ「スゲーだろ?これだけじゃねえゼ♪改造しまくったんだ!」
X「何てことを・・親に貰った身体を・・・」
クロ「俺に親なんかいね〜よ!アホ!」
X「あ・・、そうだったな、ごめん・・」
クロ「まあいいや、その侘びとでも思って・・」
X「?」
クロ「俺の新しい体の強さ、試させてくれねえか?」
X「・・・・わかった・・。じゃあ、明日。丁度休みだからハンターベース闘技場で。」
クロ「やけにあっさり受けてくれたな。」
X「お前はもう悪じゃないからな。正々堂々挑戦してきたわけだし・・」
クロ「それにしても、この5年でけっこう代わったな、お前。」
X「お互い様、だろ。」
そして翌日
クロ「よし、ここだな?」
X「ああ。」
その頃、ゼロがライクを連れてきていた。
ゼロ「ほら、ここが俺の働いてるとこだ。」
ライク「へ〜〜・・。」
ゼロ「さて、俺はちょっと仕事するから適当に遊んでな。」
ライク「は〜い!」走っていく。
クロ「さあ、はじめるぞ!」
X「はああっ!!!」ブレードアーマー装備。
クロ「よ〜し・・」右手を銃のように人差し指を伸ばす。
すると、指先に穴が開いて、バスター弾が放たれた。
X「なっ???!!」
クロ「さあ、サイボーグパワー、楽しませてもらうぜ!!!」
X「こうなったら・・アルティメットアーマーーー!!!」
クロ「まだやるか!おもしれえぜ!前にちょっとだけ遊んだ時とはぜんぜんちげえ!」
悪魔の翼を背中から出して、さらにパワーアップ。
X「なっ・・・・!!!!」
クロ「どうだ?めちゃくちゃつよそーだろ?」
X「なんでだ・・。」
クロ「?」
X「なんでここまでするんだ?悪魔と契約して、身体をサイボーグ化して・・」
クロ「ただ強くなりてーからに決まってんだろぉ?お前みたいに平和を守りたいとかじゃなくて、ただ強けりゃ楽しいからな〜。」
X「まともな頭じゃないな・・」
クロ「おう!頭ン中は強化用チップ入れまくってるぜ!」
X「お前は・・もうイレギュラーだ!!意味も無く強さだけを求めるなんて・・!!」
クロ「意味はあるって、楽しいから・・」
X「それが意味が無いって言うんだ!!」プラズマチャージショットを放つ。
クロ「おっ!!!」
X「ノヴァ・ストラーーーーイク!!」
クロ「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおぅううう!」
腹に飛び込んだが、頭をつかまれてまた床に叩きつけられる。
X「ぐ・・ぐうう・・・うおーーーっ!!!!」またノヴァ・ストライク。
クロ「ぐっうおおおおおお!!!!!!!!!」耐える。
X「はあ・・はあ・・・」
クロ「そろそろ終わりだな。」指のバスターを構え、チャージして撃った。
X「うわーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!」
アルティメットアーマー大破。X、気絶。
クロ「ちょいと遊ぶつもりがイレギュラー扱いかよ・・」
そのとき、闘技場にライクが来た。
ライク「X・・さん・・・・」
クロ「んん?ゼロそっくりだ・・あ、ゼロのガキか・・」
ライク「お前が・・やったのか・・・?」
クロ「まあな。まあすぐ起きるさ・・」
ライク「うわーーーーーーーーーーーーーーっ!!!!」
右腕をバスターに変形させ、撃った。
クロ「うおおおっ!!!!」吹っ飛ぶ。
クロ「きいた・・すっげえ〜〜〜・・。」
ライク「うわーーーーーー!!!」
クロ「まだ早い♪」首に手刀を落として、気絶させる。
クロ「ま、またいずれ強くなるんだろ?そん時また会おーな。」
そして、ゼロの家付近。
リル「離さないでね〜?」アイリス「はいはい。」
リルが自転車の練習をしている。
リル「きゃっ!!・・離さないでって言ったのに!」
アイリス「ごめんね〜。でもけっこう乗れたじゃない。」
リル「ウソツキ・・・」
アイリス「あ、もうこんな時間。ママお買い物に行ってくるけど、危ないから一人で練習しちゃダメよ。」
リル「は〜い・・・。」
リル「何で乗れないんだろう・・?お兄ちゃんは乗れるのに・・・」
クロ「ゼロの家か・・久しぶりだな・・。」
リル「誰?」
クロ「ん?ちいせえアイリス・・」
リル「アイリスはママだよ。」
クロ「んで、パパはゼロ、か。」リル「うん!」
クロ「(ゼロのガキって二人いたのか・・まあいいや)んで、何やってたんだ?」
リル「自転車の練習・・でもママが一人でやっちゃダメだって。」
クロ「なら俺が手伝ってやろうか?」
リル「え?いいの?やったぁ!」
クロ「・・・怖くないのか?」
リル「え?」 クロ「右目とかだよ。機械になってるし・・」
リル「怖くないよ!おじちゃん優しそうだモン!」
クロ「優しそう・・?」
リル「うん!パパとそっくりだよ!」
クロ「パパと・・か。」
そして練習開始。
リル「離さないでよ〜・・。」クロ「おう。」
自転車の後ろの部分をつかむ。
リル「離さないでよ・・離さないで・・」後ろを向くと、クロが随分遠くに。
リル「離さないでって言って・・!あれ?」転ばない。
クロ「離してねえよ!」サイボーグ化されているので、腕を伸ばしていた。
そして数十分後
リル「乗れた!一人で乗れたよ!」
クロ「良かったな♪」リル「うん!」
クロ「さてと・・そろそろ行くか・・」
リル「え?もう帰っちゃうの?」
クロ「ああ・・ってか帰るとこなんてねえや。適当にそこら辺行くだけで。」
リル「かわいそう・・ねえ、家で一緒に暮らそうよ?」
クロ「ハ?」
リル「そんな・・」
そこに、エイリアとゲイトが来た。エイリアは携帯で話している。
エイ「え、Xがブラックに!?」ゲイト「どうしたんだい?」
エイ「ブラックが・・」
クロ「呼んだか?」
エイ「ブラック!!」ゲイト「ゼロに似ている・・」
エイ「あなた・・なんであんなことを!ゼロと敵対するのはやめたんでしょう!?」
ゲイト「エイリア・・どうした?いつもの冷静さはどうした?」
エイ「え・・いや・・それは・・」
クロ「ってか・・・お前、ダレ?」
エイ「・・・・・・・・・・ハ?」
クロ「だから・・お前、ダレだ?」
エイ「忘れたの・・?」
クロ「会った事あったか?」
エイ「こんのぉおお!」
クロ「なんだよ・・わりいわりい、強いやつしか覚えてねえみたいなんだ。」
ゲイト「一体何があったんだ?」
そこにXとゼロとホーとヴァジュが。
ゼロ「ブラック!」
クロ「お、ゼロ。久しぶりだな。ホーネックもヴァジュリーラも。元気か?」
ヴァジュ「勿論ですとも。」ホー「言ってる場合か・・」
X「なんでここに来た!リルちゃんをさらう気か!?」
エイ「え、そんなことを!?」
ゼロ「んな別ねえだろ・・」
クロ「いや・・その方が面白そうだな。」
みんな「・・・え?」
クロ「じゃーな!!」肩から煙幕を出しながら飛んでいってしまった。
ゼロ「リル・・!!」
ヴァジュ「あ〜あ、Xさんが変なこというから・・」
X「えっ!?俺のせい!?」ヴァジュ「でなきゃあんなことしませんよ・・・」
X「そんな・・」
ゼロ「とにかく探さないと・・」
ゲイト「やけに冷静だな・・」
ゼロ「あいつだから大丈夫だろ。」
ホー「そうだといいですけど・・」
ゼロ「取って喰いやしねーよ。」
ホー「取って喰いそうな顔してましたよ?」
ゼロ「面白い、っていっといて食い殺すか?」
ホー「あ、そっか・・」
X「(リルちゃんがさらわれてなんで冷静でいられるんだ?相手がブラックだからって・・
いや、こういうときだから冷静でいなきゃいけないと思って・・そうか!)」
アイリス「あら、みんなどうしたの?」
ゼロ「アイリス・・」 エイ「まずい時に・・」
アイリス「え?」
その頃どっかの廃ビル地下。
クロ「仕方ねえ、取り敢えずここで・・」
リル「ねえ、どうしてこんなことするの?」
クロ「面白そうだからだよ。もうゼロとは戦わねえって決めたけどよ、せっかく新しい体に改造したんだ、戦う理由を作らせて貰っただけさ。
安心しな、そんな悪いようにはしねーよ。」
リル「うん・・・・」
クロ「さてと・・飯でも買ってくるか・・」
リル「いってらっしゃ〜い!!」
クロ「行ってきま〜す、と・・」
そして街中。
逆ナン女「ねえ、ちょっと私と・・キャッ!」
クロ「残念でした〜♪(左の横見てから前見るとかなりショックでけー見てえだな。ククク・・)」
?「・・・・・・・・ゼロか?」
クロ「ん?おめえは・・」
?「やっぱり!どうしたんだその顔は!!」
クロ「サラー・・だったっけか?」
サラー「ああ!久しぶり・・だな。」少し赤くなっていた。
そして、廃ビルにもどってきた。
サラー「ここに住んでいるのか?」クロ「多分あさってくらいには出る。」
そして、中には怪しい男たちが。
男「見られたからには生かしておけん。殺せ。」
部下「ハッ!」
リル「パパ・・ママ・・お兄ちゃん・・おじちゃん・・」
クロ「てめええええええええええ!!!!!!!!!!!!」
部下「!?」
クロ「うおおおおおおおおお!!!」殴り飛ばす。
男「なっ?!お前ら、やれ!」
5人の部下が銃を構える。
サラー「秘奥無尽剣!!!!!」部下たち「うわーーーーっ!!!」
男「な・・な・・・!」クロ「死にやがれっ!!!!!」
機械化した目から、赤いビームを放つ。
男「ぐわーーーーーっ!!!!」死亡。
サラー「麻薬の取引をしていたようだな・・」
クロ「クズが!!!!!!!!!!」
リル「あ・・」
クロ「大丈夫か?」
リル「ありがとう・・・」
その言葉に、クロは今までと違う感情を覚えた。
サラー「さっきの奴らがどうかしたのか?」クロ「いや・・」
サラー「リル・・・ちゃんのことか?」
クロ「・・・・・」サラー「やはりそうか・・」
クロ「悪いことしたんだろーな、俺・・そのくせして『ありがとう』なんてよ。」
サラー「で、どうするんだ?親の元へ返すのか?」
クロ「い〜や、そうはイかねえ。そろそろ呼ぶか・・。」
サラー「私は・・お前についていく。」
そして、ゼロの家
ゼロ「ブラックから通信が・・」アイリス「リルは・・リルは!?」
ゼロ「99−0OJの廃ビルの地下・・・か。」
ヴァジュ「まさか・・またあなたたちが戦うことになるなんて・・」
ゼロ「そういうな。俺とあいつの本当の最終決戦が始まるんだ。」
アイリス「リルは?リルは大丈夫なの!?」
X「はやく!今すぐ行こう!」
ホー「今日眠いからまた明日来い・・だって。」
ゼロ「・・・・大丈夫そうだな・・。」ヴァジュ「あの人あんまり変わってませんね。」
ゼロ「さ、お前も安心して寝ろ。」アイリス「でも・・」
ゼロ「俺とあいつを信じろ。」アイリス「!・・・・うん・・。」
そして翌日。
ゼロ「来てやったぞ!!」
サラー「まだだ。」ゼロ「?だれだ?」
サラー「まだ早い。その間、誰でもかかって来るがいい!」
ヴァジュ「では、私が・・」
クロ「うるせえなあなんだよ・・・」
ゼロ「ブラック!」
サラー「お、おきたか・・」
クロ「ふぁ〜あ・・・朝の6時って早くねえか?」
アイリス「リルは!?リルはどこなの?!」
クロ「ん、リルか・・お〜い!」
リル「なに〜?あたしまだ眠くて・・」
クロ「だからもっと早く寝ろつったんだ!」
アイリス「リル!!」リル「あ、ママ!」リルを抱きしめるアイリス。
ゼロ「んで、どうする?」
クロ「決まってんだろ・・」
X「やめようよ!もう戦う理由が無い!」
クロ「うるせえ!」センサーアイから光線を出し、Xに当てた。
X「うっ!!!!」
ゼロ「X!!」
クロ「いくぜ!ゼロ!!」
ゼロ「やるしかないな・・・」
ヴァジュ「あの・・私たちのほうは・・」
クロ「あ、わりいけど邪魔しねえでくれ。」
ヴァジュ「はいはい。(チェッ)」戦えなくて残念そうなヴァジュ。
クロ「さあ・・いくぞ。サラー!余計なことすんなよ!」サラー「あ・・ああ・・」
ゼロ「・・・・・」アイリス「気をつけてね?」
ゼロ「大丈夫だよ・・。」ライク「パパ・・」リル「おじちゃん・・」
そして戦いが始まった。
ゼロ「うおおおお!!!!!」バスター連射。
クロ「うららららっ!!」フィンガーバスター連射。
連射力では完全にクロが優勢。しかし、ゼロはアースクラッシュで全バスター弾をかき消す。
ゼロ「ふう・・」
クロ「休ませねえよ!ファイナル・テンフィンガーーーー!!!」全指のチャージバスター。
ゼロ「休んじゃいねえよ!」すばやく、クロの背後に回っていた。
そしてヘッドロックして、飛び上がって床に叩きつける。
クロ「うおおっ・・!!!」
ゼロ「くらえーーーっ!!!!」ファイナルナックルを両腕で放つ「ダブルファイナルナックル」を叩き込んだ。
クロ「う・・ぐおおおお・・・・・・・・・!!!!!!!!!!!」
天井まで上昇。
ゼロ「龍炎刃!!」クロ「おっとっ!!」つま先からミサイル。
ゼロ「くっ!!!」
クロ「うるああああ!!!!!!!!」床に向かって殴り飛ばし、バスター連射。
ゼロ「やべえ!!!」逃げ回る。
ホー「すげえ・・あの隊長が・・」ヴァジュ「どこまで強くなるんだ・・あの人は・・」
今までに無い強さの敵を見て驚く二人。
サラー「ゼロ・・・」その強さを見ても何か胸騒ぎがするサラー。
ゼロ「こうなりゃ・・!!」メットを脱いで捨てる。
クロ「ダーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!」天井から床まで一気に飛んでくるクロに向かい、ゼロはサーベルを構えた。
それを見たクロはゼロをよけるが、床に思い切り激突して床の下の地面にまで埋まってしまう。
クロ「く・・・」穴から出てきた。
ゼロ「まだ終わらないよな?」
クロ「・・・・当たり前だろ?」
クロ「うららららっ!!!!!!!!」
ゼロ「うおーーーーーーーーーーっ!!」
サーベルのぶつかり合い。
ゼロ「く・・パワーは互角・・か。」
クロ「こっちのが有利だ♪」すると、頬が開いて、二門の小さな砲台が。
クロ「ほっぺたプラズマ〜〜♪」強力な電撃弾がゼロに命中。
ゼロ「ぐおおお・・・!!」
クロ「おまけのビーム♪」目から光線。
ゼロ「なめんなあ!!」サーベルからビーム射出。
クロ「ぐっ!!!!」
二人とも一度倒れて、立ち上がる。
どちらも疲れている。
クロ「はあ・・はあ・・」
ゼロ「・・・・・なあ・・」ゼロが口を開いた。
ゼロ「もうやめねえか?」
クロ「・・・・・・・・・・何?」
ゼロ「お前・・ホントに本気で戦ってるか?」
クロ「当たり前だ!!」
ゼロ「いや・・違うな。お前は本気で俺を殺そうとしてない。」
クロ「ンなわけねえだろ?俺たちは殺しあって決着をつけるんだ。まあ何度やってもおわりゃしねえけど。」
ゼロ「でも今は互いに殺そうとしてない。それどころか殺さないでいたい、そう思ってるはずだぜ。」
クロ「・・・なんでんなこと言えんだよ!」
ゼロ、リルを指差す。
クロ「!!!!!・・・う・・く・・が・・・」
リル「おじちゃん・・もうやめて!あたし・・パパもおじちゃんもだいすきなのに!何で喧嘩するの!?」
クロ「ウ・・・・・うウ・・・うるせーーーーー!!!!!!!!口出しするな・・俺の気持ちも・・わからねえでーーーーー!!!!!!」
X「ああ!わかりたくもないよ!」
クロ「ハッ!えらそーに!俺の気持ちなんていかれたモン、正常な奴にわかるわけねえのは当たり前なんだ!」
ホー「俺・・わかる・・・」
X「えっ?」
クロ「何?」ゼロ「・・・?」
ヴァジュ「ホーネック君・・?」
ホー「お前・・ただ・・隊長に・・勝ちたいんだろ?」
X「そんな・・おかしいよ!」
闘いが嫌いなXは未だに否定する。
その言葉に対し、クロは一言答えた。
クロ「そうだよ、俺はおかしいんだよ!!!」
そして、再び指からバスター連射。
ゼロ「ブラック・・!!!」
クロ「あいつらの言ったとおりだ!なにがあっても!俺と!お前の!戦いは・・・・!」
サーベルを構えてゼロに突っ込む。
クロ「終わらねえ!!!!!!!!!!!!!」
ゼロ「(俺はブラックを倒せねえ・・だがこの一撃はよけられねえ・・なら・・・防御しかねえ!そしてそれが出来るのは・・・)
ゼロサーベルだけだーーーっ!!!!!」
サーベルを構えて防御しようとする。
しかし、それが攻撃に見えたのか、5人が闘いの中に飛び込んだ。
サラー「やめろーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!!!!!」
ヴァジュ「もう・・・・ガマンできねええっ!!!!!!」 ベル「ヴァジュ様!」
ホー「たいちょおおおお!!!!!」 ゼーラ「ホーネック!!」
アイリス「ゼロ君!!!!!」
リル「おじちゃーーーーーーーん!!!!」
なだれ込んできた5人。長い一瞬が始まる。
ゼロ、サーベルを捨てアイリスを受け止め、一度抱きしめてから腕を伸ばし、ホーネックとヴァジュリーラを止める。
しかし、捨てたサーベルがクロの右胸に突き刺さる。
サラー、そのショックで自分でも何をしているのかわからないまま、鎌を振り下ろす。
その鎌の先にはリルが。
それを見たライクが無我夢中で飛び込んだ。
しかし、クロが先にリルを助けた。それによってサラーの鎌が左胸に突き刺さる。
そして、飛び込んできたライクがクロの胸に激突。
ゼロサーベルがクロを完全に貫き床に落ち、サラーの鎌も深く突き刺さり砕け散る。
クロ「・・・・・・チッ!!」
そして何を思ったか、自分の持っていたサーベルで自分を刺した。
長い一瞬が終わった。
ゼロ「ブラック!!!!」ヴァジュ「ブラックゼロさん!!!!!!」
ホー「ブラックゼロ!!」アイリス「ブラックゼロさん!」
サラー「ゼロ!!!」
リル「おじちゃーーーーーん!!!!!!!!!」
クロ「いらねーよ。」
皆「!?」
クロ「もう助からねえのはわかってる。」
ゼロ「なんで自分で刺したんだ!バカヤロオ!」
クロ「サラーの鎌が刺さった時もう俺は致死量のダメージを受けていた。でもよ・・サラーの鎌なんかで死ぬの気にいらねーしお前は俺にとどめ刺しそうにねーし、だから自分で死ぬしかねえだろう。」
ゼロ「・・・・・・・何考えてんだ!!」
クロ「・・・・・・・さあ?」死の淵に立っているにもかかわらず気丈に話すクロに、一人の女が口を開いた。
アイリス「バカ!!!!!!」
皆「!!!!」
クロ「あ?」
ゼロ「アイリス!」
アイリス「あなたは自分の事しか考えてないの?ゼロ君も、ヴァジュリーラ君もホーネック君もサラーさんもあなたに生きていて欲しかったのよ!?
それに・・リルのことをどうして考えてくれなかったの!?」
クロ「・・・・・・・・!!!」
リル「ママ・・」
アイリス「リルはあなたのことが好きって言ってたじゃない!
なのにどうしてあなたはリルの目の前で死のうとするのよ!」
アイリスの悲しい叫び。皆が共感していた。
その時、リルが反論した。
リル「ママ!おじちゃんは・・私のこと助けてくれたんだよ!!」
アイリス「え・・・!?」
リル「おじちゃんがいなかったら私あの鎌刺さってたもん!」
アイリス「そ・・そうだったの・・?」
サラー「ああ・・私も見た。」
リル「ねえおじちゃん、そうだよね?助けてくれたよね?」
クロ「・・・・そろそろ時間か・・」
ゼロ「おい!何言ってんだよ!リルに答え・・」
クロ「変わっちまったなあ俺も・・」
ゼロ「変わった・・?」アイリス「じゃあやっぱり・・」
クロ「またすぐ生き返ってやるさ・・次、生きかえったら・・俺も『恋』ってやつ・・してみるか・・」
リル「おじちゃん・・生き返ったら・・お嫁さんにして!」
クロ「・・・それもいいかも・・な。」
サラー「ダメだ!私も・・お前が好きだ!一生ついていくと決めたんだ!」
クロ「三角関係って奴かよ・・おいおい・・グッ!!!」
急に血を吐いて苦しむクロ。
リル「おじちゃん!?」
サラー「ゼロ!!」
急に立ち上がり、後ずさりしながらゼロに向けて叫びだすクロ。
クロ「ゼロ!!俺たちの闘いは終わらねえ!どっちが勝っても!!死んでも!!生まれ変わってもおわらねえ!!俺たちの最初の前世があったときから闘いは始まってたんだ!!俺たちの最後の生まれ変わりが消滅するまで・・終わらねええええええ!!!!」
爆発した。機械部品が飛び散った。
ゼロ「・・・・・・・終わらねえ・・な・・。」
リル「おじちゃーーーーん!!!」
ブラックゼロはまたも死んだ。シャボン玉がはじけるように。
―シャボン玉とんだ屋根までとんだ生まれてすぐに壊れて消えた―
「ちょっと長く飛び続けてただけの話なんだよ!!」
サイボーグデーモン編 完
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